スペースプロジェクト
三世代交流・子育て支援発信の拠点作り、その建築工程を体験事業とする。
企画に至った動機
10年間、事務所として借りていた家の老朽化にともない、新居を探していました。
そして少し前から、育児不安のあるお母さんや、高齢者世帯も増えてきたことを考え、三世代が交流できる居場所の必要性を 感じていました。活動をしていく中で、子どもたちの主体性が失われ、自分の体に自信を持っていない様子が気になっていました。
かつては、食物、衣服から建物に至るまで殆ど、家族や周りの協力でまかなえました。しかし現在は、殆どのものはお金を出して 手に入れる時代になりました。
自分の身体さえあれば、そして一人の小さな力も合わせれば、大きなことができるということを知り、夢を希望を持って 生きていってほしいとの願いで事務所棟の建設に至りました。
予想される成果
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子どもの居場所・成長、発達を助ける体験を日常的なものにできる。
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子どもとお母さんとお父さんとおばあちゃんとおじいちゃんが、立ち寄りたくなる空間を創ることによって、交流の拠点となる。
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多くの情報が集まり、また発信することができる・・・・・支援・サポーター・ネットワーク
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子育て支援事業もより充実できる・・・・・より広い若い親をサポートできる
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ダイナミックな体験事業を提供できる・・・・・建築工程を子どもと一緒に体験
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母親や地域の人々の自己実現の場となる。
スペース☆プロジェクト組織図

スペース☆プロジェクト実績
後援
四日市市・四日市市教育委員会(トムソーヤ大作戦に対して)
委託
第14回三重県青少年健全育成協働連携促進事業
全体会
3回
実行委員会
6回
チーム会議
のべ115回
コア会議
1回/週
広報
650(会員・退会者・団体・企業・知己等)
渉外
92(商店・企業・病院・地区センター・市役所・他団体等)
寄付
約300名
出資
17名
印刷物
9種類約5000部
・会員向アンケート&趣旨説明・一般向け趣旨説明・寄付要請はがき
・ミッションパンフ・ポスター・体験事業募集・ボランティア募集・回覧板用
体験参加者
39家族152名
スペース☆プロジェクト軌跡
2002年4月2日
第1回実行委員会
新事務所建設の目的、どんな家を建てるかについて話し合う。
2002年4月26日
第2回実行委員会
チーム(トム・ソーヤ、ファンド、PR、チームN、総合実務)ごとの見通しを出す。
2002年5月20日
第3回実行委員会
このプロジェクトについて広く知ってもらうための動きの検討を行う。
2002年5月24日
第1回全体会
設計図が決定
2002年6月16日
建設地に中高生の手によって看板が設置される。
トム・ソーヤ大作戦のボランティア募集のポスターや協力パンフを手に、笹川、内部、四郷地区の商店を50軒ほどまわったり、 四日市市南部の小学校、中学校、高校にチラシや募集のお願いにまわる。記者会見も行い、協力要請する。各種新聞に掲載されたり、 CTYの取材を受けた。

2002年6月21日
第4回実行委員会
着工式、トムソーヤ大作戦に向けての打ち合わせと、ボランティア、ケータリングのコーディネイト
2002年6月29日
地鎮祭&オリエンテーション
地鎮祭参加人数:135名 オリエンテーション参加人数:64名
普段はやんちゃな子どもたちも妙に神妙な面もち。海山道神社からお越しいただいた神主さんの厳かな祝詞とお辞儀を食い入るように 見つめていた。神事の後、お祝いに来てくれた四日市まんなか子ども劇場のソーランチーム雅といっしょに得意のソーランを披露する。


2002年7月7日
基礎工事&壁土こね体験
指導者:小島氏(小島組)、諸岡順衛氏(ステージはっぷう) 参加人数:91名
《基礎工事》初めての現場。全員ヘルメット着用で臨む。まずは自己紹介から始めるが、みんなの声もまだ 小さくイヤがって逃げる子も・・・。子どもの鉄筋結束の腕前に職人さんも感心し記念にハッカー(鉄筋結束の道具)をもらう。
《壁土こね》「汚れるからイヤ」と言っていた子もいつの間にか膝まで泥の中に。わら入れ、水運び、土踏みの作業は自然に分担されていった。


2002年7月14日
天日干しタイル作り体験
指導者:松木憲司氏(蒼築舎) 参加人数:81名
《タイル作り》現場の土に秘密の原料を配合する。何を入れるか興味津々。 まだ屋根もなくブルーシートを張り日よけにする。ずっと下を向いての作業にもかかわらずすごい集中力で。


2002年7月17日
第2回全体会
上棟式に向けてさらなるボランティア募集と屋根瓦にメッセージを書いてもらう呼びかけについて話し合う。
2002年7月21日
建前 お菓子まきしました。
参加人数:77名
「こんなんだったんだぁ」と図面だけではわからなかった建物の全貌が見えて感動する大人の横をお菓子をいっぱいかついだ子どもが走り回る。
~盗難事件~
ある朝来てみると、新品の釘一箱とコードドラム1つが忽然と消えていた。後で聞くと工事現場ではちょくちょくあることらしい。 困った世の中になったモンだ。

2002年7月27日、28日
荒壁作業体験
指導者:松木憲司氏(蒼築舎) 参加人数:105名
えつり体験大ピンチ!指導者の松木さんが病気で当日の朝ダウンしてしまった。でも若い職人さんと、2日前にえつりの練習を していたスタッフのチームワークで切り抜ける。松木さんはこの後緊急入院することに・・・。
竹を組んでいく「竹かき(えつり)」と、自分達で切ったわらを混ぜた壁土を足でこね壁につける荒壁作業は、この体験事業の目玉。大人も子どもも夢中になった。
この日は、なんと東京から二つも取材が来た。ひとつはNHK。もうひとつは、子ども情報誌『るーぷる』。後ほど大きく取り上げられた。毎週続く体験に、スタッフは少々夏バテ気味です。



2002年8月3日
屋根工事体験
指導者:中村雅博氏(中村瓦店) 参加人数:68名
この日は、暑さを考えて、いつもより1時間早い朝8時に始まることになる。張りめぐらされた足場は絶好の遊び場と化す。 足場からの見晴らしは格別で現場に来たら登らずにはいられない。
~瓦作業の軍手の意味~
瓦に指紋を付けると油じみになるため軍手は必ずしなければならない。ところがK君は素手。「軍手はめなきゃ!」というスタッフに 「いやや!」「じゃ、やめなさい!」これを聞いたこの日の指導者の中村さん、瓦にK君の指紋を付けさせ「こうなると、ずっと残るんや。」 彼も納得。やっぱり頭ごなしは説得力無しであった。
瓦の裏に自分の思いを書く。アイドルの名前からお経まで思いもさまざま。中には、表に書いたフトドキモノも・・・。


2002年8月5日~11日、19日~23日
内装(床・壁)工事体験
指導者:森島一郎氏、諸岡順衛氏(ステージはっぷう) 参加人数:のべ120名
指導者はいるけど、いつもの体験と違って自分で仕事を見つけて動くことにはじめは戸惑う子どもたち。ふざけすぎて 指導者の諸岡さんに一喝される場面も。床板の裏にもメッセージを書くが、なぜかやっぱり表にも。体験に来た子は端材を 使った工作にはまる。F君の作ったイスはその後長く現場で使われる。
~床の釘打ち事件~
私たちは床板に釘を打つ場所を印してある通り、2か所打った。よくみるとほかは3か所。(ちなみに印は別のグループがした) 「でも、いいよね。止まってるし。」「ええことない!3つにはワケがある。まん中と両端を押さえるための3つになるんや!!」と 指導者の諸岡さん。かくしてその場所は釘が4つとなり、床板の3列は釘だらけとなってしまった。スペースに来たとき探してみて!


2002年8月21日
第5回実行委員会
建築(トム・ソーヤ大作戦、ボランティア)の進行状況の確認をする。
2002年8月31日、9月1日
外壁塗装体験( ペンキ塗り)
指導者:浜北氏(浜北塗装) 参加人数:79名
軌跡足場はすっかり遊び場と化し、高所作業もヘッチャラ。養生(ペンキが窓などに付かないようにガードする)ペンキも 高い所は子どもにおまかせ。ペンキのバケツにバッタが飛び込み大騒ぎ。世にも珍しいミントブルーのバッタはその後 2日間現場で飼われて(?)いた。
「三重県青少年健全育成協働連携促進事業」の委託が決定しました!



2002年9月7日、8日
イタリア磨き、床・柱磨き体験
指導者:松木憲司氏(蒼築舎) 参加人数:84名
軌跡イタリア磨きとは、しっくいと日本画の絵の具(顔料)をまぜ、化繊の軍手で磨いて大理石のように仕上げる手法のこと。 洗面所・トイレの壁を磨いてイタリアンな雰囲気に。一方A棟の床・柱はぬかなどで磨きジャパニーズな仕上げに。


2002年9月28日
トムソーヤ体験者大バーベキュー大会
参加人数:100名
なんとこれまでで最高の参加人数。食べ物の力恐るべし。しかし、火おこしに手間取って食べるまでにずいぶん時間が・・・。 笹川おやじ倶楽部の伊藤さん(ボランティアでも大活躍)から借りた焼き鳥機も出て夜店のような雰囲気。
内部は未完成なのでまだ使えないと何度言っても子どもたちは中でくつろいでいた。
NHK「スタジオパークからこんにちは」の番組の中でこのプロジェクトが紹介される。

2002年10月24日、25日
オープンハウス
秋晴れのもと、ご近所の皆さんはじめ、地域の皆さんにお披露目の2日間。当日、たくさんの花と木の匂いに包まれて、 それはステキなカフェに大変身。おいしい手作りお菓子とコーヒーに時のたつのも忘れ、皆さんくつろいでくださった様子。


2002年10月11日~14日
デッキづくり
ボランティアの方々のおかげで素晴らしいデッキができあがった。眺めは最高!
県の「市民活動ニュース」市の「NPOニュース」に掲載される。
子ども情報誌『るーぷる』3号に大特集として掲載される。

2002年10月20日
バーベキュー炉づくり
指導者:広瀬俊治氏
参加人数:35名
自宅の庭に炉を作った経験のあるお父さんと指導者に、まずはみんなで耐火煉瓦をバケツリレー。 炉を作る場所まで運び、煉瓦についている汚れを取ることから始まった。 セメントをこね、レンガを積み上げる。水平器を使って、水平をとる作業に子どもたちも挑戦した。

2002年11月22日、23日
スペース☆キャンプ
参加人数:43名
「自分たちが建てた場所に泊まりたい。」トム・ソーヤ参加者の多くの声で実現したスペース☆キャンプ。 晩ごはんはカレー。火の番、野菜の準備、飯ごうでの炊飯と作業の分担もスムーズ。調子に乗って材料を切りすぎて 水が入らないほど野菜だらけになり、あわてる。三重大の学生さんが2人、ボランティアとして参加し、夜は トランプなどで盛り上げる。翌朝タヌキ発見!数人で追いかけるが逃げられる。
